2026-04-23
猫観測の自動化——ペットカメラ・給餌器・体重計・AIによる医療記録の全体設計
第 2 章 / 全 8 章
第二章 観測設計の、前提——ネットワーク・電源・プライバシーの三原則
機器を買う前に、自宅が、その機器を受け入れられる環境か、確認する必要が、ある。
多くの信者が、ペットカメラを買ってから「Wi-Fiの電波が届かない」「コンセントの位置が合わない」「家族が映ることに抵抗感がある」と、気づく。これは、第二訓の、最初の躓きである。
◆ 住居タイプ別の、観測設計の、前提条件 ◆
| 住居 | Wi-Fi推奨 | 電源配置 | カメラ推奨設置位置 |
|---|---|---|---|
| 1K(20㎡以下) | 11ac以上、シングルルーター | コンセント1〜2口確保 | 壁掛け棚または天井近く1台 |
| 1LDK(40〜50㎡) | Wi-Fi 6、メッシュ推奨 | リビング・キッチン各1口 | リビング1台+水飲み場近く1台 |
| 2LDK以上(60㎡以上) | Wi-Fi 6 メッシュ必須 | 各部屋コンセント増設検討 | リビング・寝室・脱走警戒位置で2〜3台 |
全設計の基礎は、Wi-Fi の到達可能範囲の確認。電波が届かない場所は、機器を置いても動かない
原則1:ネットワーク——Wi-Fi が、観測の、前提である
全ての、観測機器は、Wi-Fi 経由で、クラウドに、データを送っている。
Wi-Fi の電波が弱い位置に機器を置くと、映像が途切れ、給餌の通知が遅れ、体重のデータが欠損する。観測の、信頼性が、基礎から、崩れる。
以下を、確認する。
1. 自宅の、Wi-Fi 規格
- Wi-Fi 5(11ac)まで——2024年以前のルーターに多い。2台までの観測機器なら、何とか、動作する
- Wi-Fi 6(11ax)以上——2025年以降のルーターの、主流。観測機器が3〜5台でも、安定する
- Wi-Fi 7(11be)——2026年時点で普及中。将来的な拡張に、備えるなら、選択肢
1LDKで、機器が2〜3台までなら、TP-Link Archer AX55、Buffalo WSR-3000AX4P、NEC Aterm WX5400HP 等の、Wi-Fi 6 シングルルーターで、十分である。
2. メッシュ Wi-Fi の必要性
2LDK以上で、複数の部屋に機器を設置する場合、メッシュ Wi-Fiが、ほぼ、必須である。
- TP-Link Deco X50(2〜3台セット)
- ASUS ZenWiFi AX(2〜3台セット)
- Google Nest Wifi Pro(2〜3台セット)
これらを、ルーター1台+衛星機1〜2台で、家全体を、網羅する。電波強度は、iPhone の「Wi-Fi信号強度」または、Android の「Network Signal Info」等のアプリで、各部屋で、測る。
3. 2.4GHz と 5GHz の、選択
ペットカメラと自動給餌器の多くは、2.4GHz 帯にしか、対応していない(2026年現在も、この制限は、根強い)。
理由は、2.4GHz の方が、壁を、透過しやすく、到達距離が、長いためである。ただし、5GHz より、混雑しやすい。
設定の際、家のスマートフォン・PCは5GHz、観測機器は2.4GHzと、帯域を、分けて、運用する。ルーターの管理画面で、2.4GHzと5GHzを別のSSIDで、発信する設定が、推奨される。
原則2:電源——コンセントの位置を、事前に、計測する
観測機器は、電源を、常時、要求する。
ペットカメラ、自動給水器、自動給餌器、スマート体重計の一部、温湿度センサー、いずれも、コンセントからの給電、または、電池駆動(定期的な交換が必要)である。
事前に、以下を、確認する。
- リビング——給水器・給餌器・カメラで、最低2口
- キッチン——食事スペース近くに、1口
- 玄関——脱走警戒用の、センサーまたはカメラに、1口
- 寝室(神が寝るなら)——夜間観察用カメラに、1口
コンセントが足りない場合、パナソニック、エレコム、サンワサプライ等の、電源タップ(過電流保護・雷ガード付き)を、購入する。延長コードは、猫が噛む可能性があるため、家具の裏または、配線カバー内に、通す。配線カバーは、ELPA、山崎産業等から、各種、販売されている。
原則3:プライバシー——家族・同居人の合意、録画データの所在
ペットカメラは、猫だけでなく、家族も、映す。
以下の、三点に、配慮する。
1. 家族・同居人との、明示的な合意
パートナー、ルームメイト、来訪者の同意を、事前に、取る。特に、寝室や、着替えの行われる部屋に、カメラを設置する場合、録画が、クラウドに保存される範囲、保存期間、閲覧可能者を、明確に、共有する。
カメラのプライバシーシャッター機能(Furbo、Petcube 等にある)の使い方を、家族全員に、教える。外出時のみ録画オン、帰宅時はオフ、という運用も、選択できる。
2. クラウド保存の、所在と、法域
多くのペットカメラが、米国、または、中国のクラウドサーバーに、データを、保存している。
- Furbo(Tomofun、台湾)——クラウドは米国 AWS
- Petcube(米国)——米国クラウド
- Anker Eufy(中国 Anker Innovations)——中国/日本/米国の選択可、ローカル録画対応機種あり
- Catlink(中国)——中国クラウド
- PETKIT(中国)——中国クラウド、一部機能は日本リージョンで展開
ローカル録画対応(microSD カードへ、本体内保存)を重視する場合、Anker Eufy SoloCam シリーズ、TP-Link Tapo C220、SwitchBot 見守りカメラ等が、選択肢になる。
3. 来客時の、運用
来訪者、清掃業者、メンテナンス業者が入る際、カメラが録画中であることを、事前に、告知する、または一時的に、シャッターを閉じる。これは、プライバシー配慮であり、かつ、第二訓の、信仰実装としての、誠実さでもある。道具は、力であり、力は、誠実に、運用されるべきである。
前提条件が、整ったら、ペットカメラの、選定に、入る。