猫道会NEKODOKAI

2026-04-23

保護猫を家に迎える——第四の修行としての譲渡会・トライアル・最初の七日

3 章 / 全 8

第三章 経路の選択——譲渡会・保護団体・里親サイト・愛護センター

保護猫を迎える経路は、大別して、四つある。

図3 保護猫のシェルター。待っているのは、いつも、彼らの側である

四つの経路の、比較

経路審査の厳しさ譲渡費用の相場アフターフォロー
譲渡会(団体主催)2〜5万円あり
保護団体の個別マッチング最も厳しい2〜5万円厚い
里親サイト(個人間譲渡)緩い〜なし無料〜数万円基本なし
動物愛護相談センター(自治体)簡素+事前講習無料〜実費のみ基本なし

初めての保護猫飼育には、譲渡会または保護団体経由を推奨する

1. 譲渡会

もっとも一般的な経路である。週末に各地の区民会館や、ペットショップの店内で、開催されている。主催団体の例:

  • 東京キャットガーディアン(東京・埼玉)——店舗型シェルターを併設。常時見学可能。
  • ネコリパブリック(全国)——保護猫カフェ併設型のスペース。
  • ねこけん(東京)——多頭飼育崩壊からのレスキューに強い。
  • ちよだニャンとなる会(東京千代田区)——地域猫活動と並行。
  • Tiny Paw(関西)——小規模団体の連合。

譲渡会では、その日に複数の候補を一度に見られることが、最大の利点である。一方、人気のある子は申込が集中し、その場で決まらないことも、多い。

2. 保護団体との個別マッチング

団体のウェブサイト・SNS・里親募集ページを見て、気になる子を、個別に問合せる経路である。譲渡会には出てこない子(病気療養中・社会化訓練中・特殊な相性を要求する子)と、出会える。

この経路は、審査が最も厳しい。自宅訪問を行う団体もある。しかし、マッチングの精度は、最も、高い。

3. 里親サイト

  • ペットのおうち(ペットホーム株式会社運営)
  • いつでも里親募集中(個人運営の老舗サイト)
  • ジモティー(地元掲示板型、個人間譲渡が中心)

サイト経由で、個人からの譲渡、または小規模団体からの譲渡を、仲介する。費用は無料〜数万円。注意点として、個人間譲渡は契約書のないケースが多く、譲渡後のフォローがない。マイクロチップ装着、ワクチン歴、健康状態が、不明なケースもある。

初めての保護猫飼育で、里親サイトからの個人間譲渡は、推奨しない

4. 動物愛護相談センター(自治体)

各都道府県・政令指定都市が運営する公的施設から、直接、譲渡を受ける経路である。東京都動物愛護相談センター(世田谷区)、大阪市動物管理センター、横浜市動物愛護センター、等。

譲渡前に講習会の受講が義務付けられている場合が、多い(例:東京都は事前講習1回、約2時間)。審査はやや簡素だが、その代わりにワクチン・去勢避妊・検査の一部を譲渡後に自費で行う必要がある場合もある。

公的経路は譲渡費用が最も安い(多くの場合、無料、またはワクチン代の実費のみ)が、マッチングの柔軟性は、低い。

経路の、選び方

初めての保護猫飼育の場合、1または2を、推奨する。契約書・トライアル制度・アフターフォローが揃っているためである。2022年6月から、ブリーダー・ペットショップが販売する犬猫には、マイクロチップ装着が義務化されている。保護団体経由の猫も、装着済みで譲渡されることが、一般的になった。マイクロチップが装着されていない場合は、譲渡後に動物病院で装着する(装着料約3,000円+データベース登録料300円、日本獣医師会のAIPO経由)。


経路が決まったら、次は、面会の、申込である。団体のウェブサイトの「里親希望フォーム」から、以下を送信する:

  • 氏名・住所・年齢・職業
  • 年収の目安
  • 家族構成(同居人の有無、アレルギーの有無)
  • 飼育予定の環境(間取り、持ち家/賃貸、ペット可物件の証明)
  • 過去の猫飼育歴
  • 希望する猫の条件(年齢・性別・性格)

賃貸の場合、「ペット飼育可」の契約書コピーの提出が、ほぼ必須である。

申込から返信までは、団体により3日〜2週間。その後、面会日の調整に入る。

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